【とりあえずこれだけでOK】SWOT分析のイメージ

ビジネス

「想像した以上の正夢」

こんにちは。中小企業診断士の伊藤です。この記事は、こんな方に読んで欲しいです。

・SWOT分析という言葉は知っているけど、実際の使い方が分からない
・今更、恥ずかしくて誰にも聞けない

 

SWOT分析をてっとり早く理解するためには、イメージを簡単に掴んで、実践で経験していくのが一番効果的です。読み終わると、「ふわっと」SWOT分析についてイメージが付きます。 笑

大丈夫。最初は、それでOK!では、さっそく説明していきますね。

 

SWOT分析とは

SWOT分析とは、企業の現状を分析するために使う手法であり、フレームワークというものです。

フレームワークは、一言で言うと「考えるためのツール(道具)」です。

 

そもそも「分析」って何のためにするの?という疑問がある人もいると思います。

まずは、分析は「経営戦略の立案に必ず必要なもの」と覚えておきましょう。

 

SWOT分析は、その代表格と言っても良いメジャーな分析手法です。

まず覚えておくこととして、SWOT分析は、

① 企業の内部の分析
② 企業の外部の分析

に分けます。ここが一つ目のポイントです。まずは、ここをしっかり押さえておきましょう。

 

①企業内部の分析とは、

強み:Strengths、弱み:Weakness

に分かれます。イメージは「自分でコントロールできるもの」です。

 

次に、②企業外部の分析として、

機会:Opportunity、脅威:Threat

に分けて情報を収集・整理していきます。イメージは「自分でコントロールできないもの」です。

 

この強み(S)・弱み(W)・機会(O)・脅威(T)のスペルの頭をとってSWOT分析と呼ばれます。

要するに、内部分析も外部分析も、二つに分けるんですけど、「ポジティブな情報とネガティブな情報に分けるのが特徴」と覚えておきましょう。

ポジティブ (^_-)-☆:(内部)強み・(外部)機会
ネガティブ ((+_+)) :(内部)弱み・(外部)脅威

 

SWOT分析の効果的な使い方

「SWOT分析をうまく使えない」という理由の多くは、各項目について「考える切り口」が少ないことにあります。

 

ここでは、外部分析の「機会(O)」を例にとって説明していきます。

「考える切り口」が少ない例は、「機会(O)とは?」と問われた場合に、「〇〇市場が伸びてます・・・終了」みたいなパターンです。

 

これって、最強に残念な感じがしますよね。

なぜ、こういう回答になるかと言うと、外部環境というと「市場」しか頭に思い浮かばないからです。

 

理由は、強み(S)・弱み(W)・機会(O)・脅威(T)に対する多様な「考える切り口」を持っていないことが原因なことが多いです。

「考える切り口を持っていないこと」に対する対処のコツは、ほかのフレームワークを使って「切り口を増やしていくこと」があります

SWOT分析は他のフレームワークを活用することで精度が高くなる。

 

例えば、外部環境分析の場合は「PEST分析」や「ファイブフォース分析」というフレームワークが一般的に有名です。

「PEST」は、Politics(政治)、Economy(経済)、Society(社会)、Technology(技術)の4つの単語の頭文字を取ったものです。

この切り口で強制的に機会(チャンス)と脅威(リスク)を考えていくというものです。

有名なフレームワークは場合に応じていくつか使えるようにしておくと効果的です。

ビジネスケースに応じてフレームワークを使いこなそう

 

外部環境分析の代表的なフレームワークの一例として次のものがあります。

PEST分析 日本全体とか、マクロ(大きな視点)で市場を分析するための手法。「PEST」は、政治(規制や法律)(P)、経済(E)、社会(S)、技術(T)の頭文字をとったもの
ファイブフォース分析 業界内の5つのプレイヤー(新規参入、代替品、買い手、売り手、競合)の競争度合いの視点から市場を分析する手法
バリューチェ―ン ライバルの行動における価値(連鎖)の構成要素を分解し分析する手法
製品プロダクトサイクル 市場の需要変化から製品のライフサイクル(成長や衰退)を分析する手法
VRIO分析 競合相手の組織等の経営資源を評価し、分析していく方法

 

さらに、外部環境について深堀りしていくためのポイントを三つ挙げときます。

A(answer)について考えてみましょう。

Q:なぜ、市場が伸びているのか(下がっているのか)?その原因は何だろう?
A:

 

Q:これから、何が起こるのだろう?
A:

 

Q:結局、当社にどういう影響があるだろう?
A:

 

どうでしょう?シンプルだけど、けっこう難しいんですよ。だけど、とても効果的なので覚えておくと良いですよ。次項で説明する仮説思考の一つの具体例です。

 

SWOT分析はいつ使う?

SWOT分析は、起業する場合・新事業を開始する場合・現在の事業を振り返る場合など、いかなる計画策定の場合も始めに活用すべきツールのひとつです。

 

「分析」が重要と言った方が分かり易いですかね。

 

意識すべきは、SWOT分析をしっかりと「考えるツール」として使うことです。

最悪なのが「情報を並べて終わり」という「考えることの放棄」です。

 

SWOT分析を使う場合の注意点

SWOT分析を使う場合の注意点は、しっかりと考えるツールとして活用することです。

では、考えるツールとして、活用するためにはどうしたら良いのででしょうか?

 

まずは、考えるための良質な素材(情報)を集めることが重要です。

効果的な方法としては、先に紹介したとおり、別のフレームワークを使って情報をもれなく収集・整理していくことです。

 

精度の良い情報が整理されたら、次は仮説を立ててみる。

情報を収集・整理していく作業の中で疑問や新たな考えが浮かんでくることも少なくありません。

新たな疑問や考えが浮かんでくるのがSWOT分析の醍醐味なのです。

精度の高い情報と仮説思考が重要

 

仮説思考が超重要

似て非なるものですが、個人的には「仮説」は「推理」と捉えています。

「仮説」は「きっとこうだろう」という「先読み」でもあります。仮説をたてていくと、それを検証するための、さらに必要な情報が必要となってきます。

 

敏腕刑事になったつもりでネット上や書籍、聞き込みなどありとあらゆる情報を収集して、SWOT分析にさらに入れ込んでいくのです。

このことで、さらにSWOT分析の精度が上がっていくのです。

 

内部分析をしっかり行うことが重要

戦略策定の重要ポイントのひとつは、経営目標を達成するために経営資源(人・モノ・金)をいかに配分するかということです。

そのため、効果的な作戦実行の為には自社の内部把握がとても必要なのです。

 

知っているようで、知らないのが自分のことだったりします。自社についても同じことが言えます。

内部分析についても、ほかの適したフレームワークを活用して進めていくのですが、ポイントは、あくまで自社を第三者として冷静に見つめていくことです。

 

例えば「うちは地域で一番おいしい(はず)」など、“根拠のない主観的な思い”は避けるようにしましょう。

 

内部分析については、財務分析も含み、分析手法が外部環境分析以上にフレームワークや分析手法が多岐にわたります。

業種によっても有効な分析手法があったりするのでチェックです。内部分析を通し、自社を振り返るきっかけにしましょう。

 

SWOT分析の例

簡単な例ですが、こんな感じでSWOTの各象限の欄(S・W・O・T)を埋めていきます。

クロスSWOTへ

SWOT分析を行ったら、次ステップとして、クロスSWOTを行っていきます。

クロスSWOTとは、SWOTの各象限の欄(S・W・O・T)についてかけ算を行い、新たな行動を考えていくフレームワークです。

 

少なくとも、この4象限から4つの作戦が出来ることになります。下の図は参考例です。

この中でも、どこに優先順位を置いて作戦を行っていくかを決めていきます。

 

成功要因(CSF)の抽出

成功要因とは「これが達成出来たら成功だよね」という成功するための要因のことを指します。

CSF:クリティカルサクセスファクターと言ったり、KSF:キーサクセスファクターと言ったりします。諸説あります。

 

僕は、RPG好きなので、CSF派です(笑)

「これが達成出来たら成功だよね」という点では、攻略すべきラスボスイメージです(笑)

 

成功要因は、クロスSWOTの積極攻勢戦略、差別化戦略、改善戦略、撤退戦略から重点事項として採用したり、この4つを掛け合わせて、さらに抽象度を上げたりして抽出します。

慣れるまでは、この4つから重点事項を選んで”CSF”としても良いと思います。

 

効果的なSWOT分析のやり方(まとめ)

SWOT分析は、とにかく情報の精度が重要です。精度とは、具体的に言うとMECE(ミーシー:お互いに重複せず、全体に漏れがない)な状態のSWOT分析のことです。

 

SWOT分析の精度が売上や利益増加のCSFを生み出します。

そのためには、フレームワークをいかに駆使し、情報をつかんで整理していくかが重要です。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

では、またね。

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